「社内でYouTubeの撮影を始めたけれど、毎回時間がかかりすぎてしまう」
「いざカメラを回すと話が脱線してしまい、欲しい素材が撮れていなかった……」
映像制作を専門としない企業様でYouTubeチャンネルを運用する際、最初によくぶつかるのが「撮影進行の壁」です。
ですが、撮影をスムーズに、かつ品質高く進めるために必要なのは高度な撮影技術だけではありません。実は「事前準備」と「当日の流れ(進行)」の型を作っておくことで、誰でも効率的に撮影を進められるようになります。
今回は、YouTubeの内製化に取り組む企業様に向けて、撮影を失敗させないためのステップと効率化のコツをご紹介します。
ステップ1:撮影前の準備(ここが勝負の8割!)
撮影当日に「どうしようか?」と迷う時間を減らすため、準備段階で以下の2点を固めておきましょう。
1. 台本(構成案)と「タイムスケジュール」の作成
完璧なセリフを書いた台本でなくても構いません。
「動画の目的」「話すトピックの順番」「見せたいカット(商品寄り、画面共有など)」を箇条書きにした構成案を用意します。
インタビューを行う際には、事前に取材対象者にアンケートを送るか、簡単な打ち合わせでなんとなく回答を握っておくのも、スムーズな進行のキーです。
また、「設置・機材チェック:15分」「本番:30分」「予備:15分」といったおおまかなタイムスケジュールを作っておくと、進行の遅れを防げます。
2. 機材と撮影環境のチェック
- バッテリーと容量:カメラやマイクの充電、SDカードの空き容量を前日までに確認。
- マイクの導入:YouTube動画では「音質の良さ」が視聴維持率に直結します。ピンマイクなどの導入をおすすめします。
- 部屋の環境確認:外の工事音や空調のノイズが入らないか、逆光になっていないかを事前に確認しておきます。
ステップ2:撮影当日のスムーズな進行手順
当日は、準備したスケジュールに沿って以下の手順で進行します。
1. カンペ(プロンプターやPC画面)の設置
出演者が緊張して言葉に詰まってしまう場合は、カメラのすぐ近くに大きな文字で要点を書いたカンペ(またはPC画面)を設置しましょう。
ただ、インタビューの場合は全文を書くと棒読みになる危険があるため、質問事項のみカンペに書き、インタビュアーが対話で引き出すという手もあります。
商品紹介などの場合も、キーワードのみを書いて出すという方法が良い場合もあります。
2. 「テスト撮影」で音と映像を必ず確認
いきなり本番に入らず、10秒ほどテスト撮影をして必ず再生確認をします。
「マイクのスイッチが入っていなかった」「画角に余計なものが映り込んでいた」というミスはプロでも起こり得ます。
この10秒で数時間の無駄を防ぐことができます。
3. カウントダウンを入れてスタート
録画ボタンを押したら、「3、2、1、(合図)」と手でカウントを出し、1〜2秒置いてから話し始めます。
編集時にカットしやすくなり、冒頭の言葉切れを防ぐことができます。
4. 進行役(ディレクター)を1名置く
カメラの後ろにディレクターを一人配置します。
カメラを回しているのがディレクターだと思われがちですが、カメラを回す役割はカメラマンが専属で行ったほうがいいです。
なぜなら、カメラマンがディレクションも行うと、モニターから目を離すことが出てきてしまうからです。
モニターから目を離すと、ピントが外れてしまったとか、出演者の動きを追いきれなかったなどの弊害が起こります。
できる限り、1人1タスクで行うのが撮影現場の理想です。
ディレクターは、台本をチェックしながら、伝えるべきことを出演者が言えているかなどを押さえていきます。
また、インタビューの場合には、ディレクターはしっかりと出演者の話を聴き、事前の打ち合わせでは出てこなかったようなことまで深堀りすると、面白い動画になります。
例)
この会社では2018年に急遽代替わりすることになった。
という事実に対して、なぜそうなったかにとどまらず、そのときに現社長は何を思っていたのかや、そんな大変な話をどうして引き受けようと思ったのかなどまで掘り下げると、「実は先代に対してとても恩義のあるエピソードがあって…」など、「ストーリー」へ到達することができます。
事前に用意してある回答を聞くことがインタビューなのではなく、深堀りして引き出すのがインタビューです。
なので、インタビュー撮影時は、人に対して興味があり、話を聞くのが好きな人をディレクターに配置すると、適材適所です。
ステップ3:撮影をさらに効率化する「まとめ撮り」
撮影に慣れてきたら、ぜひ取り入れていただきたいのが「まとめ撮り(ストック撮
影)」です。
1本の動画のために機材をセッティングし、ライティングや音量を調整するのは非常に手間がかかります。同じセッティングのまま、1日で2〜3本分の動画をまとめて撮影する「まとめ撮り」を行うことで、準備や撤収の時間を大幅に削減できます。
※出演者が服を着替えたり、少し休憩を挟んだりすることで、視聴者に「別日に撮った感」を出すことができます。
まとめ:型を作れば、YouTube撮影はもっとラクになる
YouTube動画の撮影で最も大切なのは、「当日に迷う要素を徹底的に減らしておくこと」です。
- 構成案とスケジュールを決める
- テスト撮影で音と画を確認する
- 進行役(ディレクター)が全体をコントロールする
この基本の型を一度社内で作ってしまえば、回数を重ねるごとに撮影時間はどんどん短縮され、出演者もリラックスして話せるようになっていきます。
今回は、会議室等を使って行う室内の撮影を例にとりましたが、ロケ撮影ではより緻密なスケジュール管理が必要になってきます。
「自社だけでスムーズな進行ノウハウを構築するのが難しい」「撮影や編集の体制づくりについてアドバイスがほしい」という場合は、ぜひお気軽にさかのした合同会社までご相談ください。
貴社の運用体制に合わせた最適な内製化ステップをご提案いたします。