こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。
まずは、みんな大好きなカルボナーラについてご紹介していきますね!
1、カルボナーラの語源に諸説あり!
日本でも本場イタリアでも大人気、パスタ料理の定番カルボナーラ。
名前や発祥については諸説あるが、ローマの名物とされています。炭焼き職人のことをローマ方言で「カルボナリ」と呼称していて、白いベースに黒コショウをかけた様子が「炭を散らしたようだ」と例えられたことが始まりであるという説。秘密結社「炭焼党(カルボナリ)」と関わりがあるという説。はたまた、単に黒コショウからの連想という説もあります。
色んな説がありますが、いずれにしてもカルボナーラは第二次大戦以降に一般的な料理になったことだけは確かなようです。なぜなら、1930年代以前の料理書には記述が見られないから。
2、初期のカルボにはアレがない!
- グアンチャーレ(豚ほほ肉の塩漬け)もしくはパンツェッタ(豚バラ肉の塩漬け)
- 卵
- ペコリーノ・ロマーノ(羊乳のチーズ。ローマの名物)
- 黒コショウ
これらの食材が基本のレシピです。意外と生クリームは入らない。生クリームを使うレシピは、卵が固まるのを防ぐためにレストランが行っている方法で、本来は入らないそうです。本場ローマでは、グアンチャーレを炒めた際に出る油を卵液へ加えて、パスタを入れた後はパスタの茹で汁を加えながら素早く混ぜるという調理法が取られています。
日本だと、カルボナーラと聞けば誰しも生クリームベースのソースを使ったパスタを想像するのに、驚きですねぇ。
グアンチャーレやパンツェッタは、塩漬けされた豚肉です。熟成により旨味が倍増されていて、焼いてそのまま食べるだけでも普通のお肉より段違いにおいしいです。塩オンリーのものもあれば、黒コショウ・オレガノ・タイム・ローズマリー等数種類のハーブと一緒に熟成させるものもあります。
実はそれほど難しくありません。家庭用冷蔵庫でも割と簡単に作れます。塩を揉み込んだ豚肉を冷蔵庫で一週間放置、以上です。やることと言えば、一日一回向きを変えるくらいです。マジでこれで作れます。ぼくも作ったことあります。おいしかったです。みなさんもぜひクラフトしてみてください。ククク、そそるぜ!
注意点はあくまで生肉であること。ベーコンによく似てますが、燻製されたベーコンと違い生なので、必ず加熱してから食べてください。
ペコリーノ・ロマーノは牛ではなく羊のお乳から作られるチーズです。ローマで伝統的に製造されているもので、塩気と酸味があるのが特徴です。カルボナーラはもちろん、トマトソース系やジェノベーゼ等にもよく合います。日本でも大きめのスーパーなどで簡単に手に入るので、ぜひお試しください。塊チーズの場合はフードプロセッサーでガーッといけばすぐ粉チーズにできます。
3、お待たせしました、美味しいお店紹介
ぼくが2019年に半月かけてイタリア旅行したとき食べたお店です。
1906年創業、ローマの老舗。どのガイドブックにも載っているという人気店。カルボナーラ発祥の店と言われています。店内の壁全面に訪れた人たちのサインや写真が所狭しと!もしかしたら有名人もいるかも?
これが元祖カルボナーラ!濃厚だけどそれほど重くない。生クリームを使ってないからでしょうか?たっぷりのチーズでコクがあっておいしかったです。
イタリアまでいけないじゃん!とのツッコミが聞こえてきました。安心してください。
ぼくが日本で食べ歩きして、美味しいお店を紹介します!
池袋駅東口徒歩6分のところにある、トマト料理専門店。TVや雑誌でも紹介されている人気店。前菜、パスタ、リゾット、さらにデザートにもトマトをふんだんに使用している。
ここの「トマトカルボナーラ」がおいしかったです。濃厚でクリーミー、それでいてトマトの甘さと程よい酸味がしっかり活きてる一皿です。機会がありましたら、みなさんもぜひお立ち寄りください。
4、まとめ
以上、今回はカルボナーラにスポットを当ててみました。調べていくうちに色んな発見があって面白いですね〜やっぱり歴史はいい、歴史はいいぞ…。次回からも色んな料理や食材を紹介していきたいと考えておりますので、よろしければ是非みてくださいね!ではでは。
週1ペースで、水曜お昼にInstagramライブクッキングしています。もしよかったら、楽しんでってください!
参考資料
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
- https://saporitaweb.com/2015/06/22/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E%E4%B8%8B%E7%94%BA%E6%96%99%E7%90%86%E3%82%92%E7%B4%90%E8%A7%A3%E3%81%8F%E3%80%80%E3%81%9D%E3%81%AE4%E3%80%80carbonara/
- https://voyage-avion.com/archives/1172
- 川上文代著 『イチバン親切なイタリア料理の教科書』 新星出版社 2013年
- 『るるぶ情報版 イタリア’20』 JTBパブリッシング 2019年
- 『地球の歩き方 イタリア 2019〜2020年版』 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社 2019年