極める!イタリアン

極める! イタリアン歴史街道|マルゲリータの歴史

2021-06-20

こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。

第2回の今日はピッツァの王道、マルゲリータを紹介していこうと思います!

1,名前は人名由来!

ピッツァの王道マルゲリータ!ぼくもマルゲリータ大好きです。ピッツァのお店にはほぼ必ずメニューにある定番中の定番。具材はトマトソース・モッツァレラ・バジルの3種類。シンプルゆえに奥が深い、そんな料理ですね。

ピッツァの歴史は古く、なんと古代ローマにまでさかのぼります。「フォカッチャ」という、生地を平たく伸ばしてラードを塗って焼いたシンプルなパンが原型とされています。フォカッチャ自体は今もパン屋さんやコンビニパン等で見られますね。その後、大航海時代を経て17世紀にヨーロッパでトマトが栽培されるようになると、またたく間にトマトが大流行。18世紀半ばには現在のナポリピッツァのかたちが誕生したようです

ピッツァの原型フォカッチャ。具材はけっこう自由 (https://www.profoods.co.jp/i/bread_0004より引用)

そして、イタリア全土で話題になったきっかけは1889年の出来事です。時の国王ウンベルト1世と王妃マルゲリータがナポリを訪れた際に、当時最高のピッツァ職人と言われたラファエロ・エポジストとその妻ローザが国王夫妻を歓迎するためにピッツァを作りました。その一つが、トマトソース・モッツァレラ・バジルを使用したものでした。その3種類の食材の色(赤・白・緑)が「イタリア国旗のようだ」と王妃は絶賛、たいへん気に入った王妃はそのピッツァに自分の名前を与えました。この影響でピッツァという料理はイタリア全土に知れ渡るようになり、現在ではマルゲリータはイタリア本国はもちろん、世界中で広く親しまれる料理となりました。

2,ナポリピッツァの真髄、ここにあり!

ピッツァ生地

  • 小麦粉
  • イースト

トッピング

  • トマトソース
  • モッツァレラチーズ
  • バジル

材料は以上です。意外と少なっ!しかし、シンプルだからこそシェフの腕や素材のよさが味に直結するもの。そこにお店それぞれのこだわりが見られますよね。

トマトの品種は全世界で8000種とも言われ、日本でも100種以上が品種登録されています。現在も日進月歩で品種改良が進んでいます。その中でも「サンマルツァーノ」という品種がトマトソースに適しているとされています。この品種は含有する水分量が比較的少ないので、煮詰めても水っぽくならず濃厚なソースが作れるのです。

モッツァレラは18世紀、サレルノという街で誕生しました。製造の際に丸くちぎるので、「引きちぎる」を意味する「mozzare」に由来すると言われています。水牛製と乳牛製がありますが、水牛の方が抜群に美味いです。水牛のモッツァレラは、旨味成分たるアミノ酸がなんと乳牛の約2倍も含まれています。その分といいいますか、やはりなかなか高価ですが、実はけっこう身近な所で食べられます。サイゼリヤです。サイゼさんでは水牛のモッツァレラを使用しています。きっと独自のルートをお持ちなんでしょうね。すごい。そしてありがとう、ファミレス万歳。

バジルは、爽やかな香りのする「ハーブの王様」です。ドライのものはスーパーの香辛料のコーナーでほぼ確実に手に入りますし、常温で長期間保存できます。が、もしフレッシュのものがあれば是非お試しください。お野菜や果物の冷蔵コーナーに陳列されています。要冷蔵、傷みやすい、変色しやすい等、扱いが難しい食材ですが、フレッシュはドライの10倍以上の香りを持つものもあります。卍、解!

3,お待たせしました、美味しいお店紹介

東武東上線 下赤塚駅北口から徒歩3分、街中のカフェといった感じの落ち着いた外観のお店。子連れのママさんの憩いの場となっているそうです。

イタリアごはんとおやつ curari(クラリ)でランチ@下赤塚 : LIFE IS DELICIOUS!
不思議と、どこか懐かしい感じがする内装。

ご夫婦で経営されていて、ご主人が料理を、奥様がデザートを担当されています。

ピザの画像のようです
ピッツァは石窯で作る本格派!前菜やパスタも、どれもおいしい!
イタリアごはんとおやつ curari(地図/写真/成増/イタリアン(イタリア料理)) - ぐるなび
どれもかわいらしいデザート。ケーキの他、焼き菓子も充実

(写真はfacebookより引用)

池袋駅西口から徒歩6分、高級感のある黒い外観と、清潔感のある白い内装。ランチ・ディナー共にいつもにぎわっていて、土日は予約が必須なほど。

写真の説明はありません。

外はカリッと、中はふんわりモチモチ、これぞまさにナポリピッツァ!カウンター席なら目の前で作ってくれるところを見られる。ぼくこういうの好きです。ランチではサラダやドリンクもセットになっていてお得です。ディナーはアラカルトやワインも充実!

写真の説明はありません。
程よい焦げのついた見事な仕上がり。

(写真はfacebookより引用)

池袋駅東口から徒歩5分、池袋WACCAの5Fにあるカジュアルイタリアン。広くゆったりした内装で、結婚式の2次会で使用されることもあるそう。

ピッツェリア エ バール ロジック 池袋東口店(東京都豊島区東池袋/ファミレス) - Yahoo!ロコ

ここではぜひ「究極のマルゲリータ」を味わっていただきたい。厳選されたトマトや水牛のモッツァレラを使用した贅沢なピッツァです。少し値は張るが、絶対に満足できる一皿であると保証いたします。

究極のマルゲリータD.O.C
これが「究極のマルゲリータ」… ゴージャス!

(写真はhttp://www.logic-of.com/ikebukuro/より引用)

東武東上線 東武練馬駅徒歩4分、まさにイタリアン!な外観のお店。本格薪窯を使ったナポリピッツァ専門店です。このお店は「真のナポリピッツァ協会」認定店です。ナポリピッツァの伝統を守るため1984年に設立された団体で、いくつかの厳しい条件を全てクリアしたお店だけが写真の看板を出せるのです。ちなみに番号は登録された順番です。この看板があるお店ならハズレはない、と断言します。もちろんダ・ズズもです。

写真の説明はありません。

ナポリで修行したシェフの作るピッツァは、一度食べたら手が止まらない!大きめのサイズもあり、男性も大満足のボリューム。メニュー数も豊富なので、マルゲリータの次はクアトロフォルマッジやビスマルクピッツァ等もいいですね。

写真の説明はありません。

(写真はfacebookより引用)

4,まとめ

ピッツァといえば真っ先に名前が上がるマルゲリータ。日本でも世界中でも多くの人たちに愛されている料理、その背景にはシェフや食材の生産者、さらには王族まで様々な人たちが関わっていたんですね。いや〜やっぱり歴史はいい、歴史はいいぞ…。次回からも色んな料理や食材を紹介していきたいと考えておりますので、よろしければ是非みてくださいね!ではでは。

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参考資料

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