極める!イタリアン

極める! イタリアン歴史街道|リゾットの歴史

こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。

第9回の今回は、パスタ、ピッツァと並ぶイタリア名物、リゾットを紹介していこうと思います。

1、北の国から

リゾットがイタリア料理として発展したのは、ひとえにイタリアが米をよく食べる国だからという背景があります。イタリア北部にはポー川という長〜い川があります。なんと全長650km以上!ざっと東京から岡山くらいの距離です。この川の、特に下流域は稲作に適した気候になっているので、結果イタリアの人々はヨーロッパで比較的米を多く食す文化を形成しました。

ポー川の地図
イタリア北部を東西に流れるポー川

リゾットは現在、北部に限らずイタリア全域で広く親しまれている定番料理ですが、特にミラノ名物として人気です。「リゾット・アッラ・ミラネーゼ(ミラノ風リゾット)」はどのガイドブックにも必ず載っているほどです。

リゾット・アッラ・ミラネーゼ

2、雑炊? 炊き込みご飯?

「結局リゾットって何なん?洋風の雑炊?おかゆ?」

けっこう色んな議論があるようですが、料理としてはフランス料理の「ピラフ」やスペイン料理の「パエリア」に近いレシピです。

雑炊、チャーハン等 → 炊いたご飯
ピラフ、パエリア、リゾット → 生米

厳密にいうとこんな感じです。炊いたご飯を使うのか、生米から調理するのか、そこで分けられそうですね。でも、白飯を使った「リゾット風」も十分おいしいですけどね。時短で出来ますし。

日本で例えるのは意外と難しいです。生米から炒めるので雑炊ではないし、水ではなくブイヨン(出汁)で煮込むので炊き込みご飯とも微妙に違う・・・。いや、炊き込みご飯に分類されるか?うーん・・・解釈によるでしょうか・・・。もしかしたら、郷土料理には似たようなものがあるかもしれませんね。今度探してみよ。

3、具材はだいたい何でもあり!

リゾットの具材は、特に決まってはいません。サフランとチーズを使った黄色いリゾット、「リゾット・アッラ・ミラネーゼ」というミラノの伝統料理は今も受け継がれていますが、基本的に美味しければ何でもいいみたいです。そこに作り手の個性が見られそうですね。

今回はオーソドックスな「キノコのリゾット」にしてみました!

材料(2人分)

○リゾット

  • 米 1合(洗わない)
  • オリーブオイル 大さじ1
  • 玉ねぎ 1/2個
  • 白ワイン 30ml
  • 顆粒コンソメ 小さじ1
  • 水 500ml
  • 塩・コショウ 適量
  • バター(仕上げ用) 10g
  • パルメザンチーズ 適量

○具材

  • バター 10g
  • マッシュルーム 4個
  • ハム 2枚
ハムはベーコンやソーセージでも可。キノコはしめじ、エリンギ等で代用可です。

作り方

1、マッシュルームは5㎜の薄切り、ハムと玉ねぎは1cm角にそれぞれ切る。

2、鍋にオリーブオイルと玉ねぎを入れる。軽く炒めたら、米を洗わずに入れて炒める。

米を洗うと、ひび割れたりベタついた仕上がりになることがあるので、そのまま使う。

3、米が透き通ってきたら白ワインを入れ、アルコールを飛ばす。顆粒コンソメと水を入れ、沸いたら沸騰を保つ程度の弱火にして、15分ほど煮込む。

4、水分が減ってきたら、その都度水を加えて、ひたひたの状態をキープする。底の部分が焦げやすいが、混ぜすぎると粘りが出やすいので、ヘラは使わず鍋全体をゆするように混ぜる。15分経過したら、火を切り蓋をして10分ほど蒸らす。

火を切り蓋をしたら、何もせずそのまま放置

5、蒸らしてる間に具材を炒める。別のフライパンにバタ―、マッシュルーム、ハムを入れ強火にかけ、茶色くなるまで炒める。塩・コショウで味を整える。

キノコは油分を吸いやすいので、すぐ火が通ります。
さっと炒めて調味。旨味を閉じ込める

6、10分蒸らしたら、炒めた具材と仕上げ用のバターを鍋に入れて混ぜる。塩・コショウで味を整え、好みの塩加減の1歩手前で止める(最後チーズが乗るから)。

蒸らし終えた状態。ほどよく芯が残るアルデンテが理想。
素早く混ぜる。仕上げバターで香り高く!

7、皿に盛り付け、パルメザンチーズと、あればイタリアンパセリ(またはパセリ)を飾って完成!

パルメザンは乗っけても混ぜてもOKです。今回は乗っけ。

4、まとめ

基本の作り方さえおさえれば中身は応用が効くので、こういう自由度の高い料理は面白いですね!ニンニクやお肉たっぷりの「ガーリックリゾット」、豆や野菜オンリーの「ベジタブルリゾット」、香辛料の効いた「カレーリゾット」等など、無限のバリエーションがありそうです。みなさんも是非、自分だけのオリジナルリゾットを開発してみてください。

ではでは、今回はこのへんで。また次回も見てくださいね〜

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料理研究家Rui on Instagram: "ウチでカレー作る時、ライスはもちろん美味しいですが、たまにはパンもいいですよ。煮込んでる間に発酵できるし。 というわけでカレーピッツァ作ってみました。 生地もカレーも自家製です🍕 材料(1枚分) ○生地 ・強力粉 150g ・塩 小さじ1/2 ・オリーブオイル 大さじ1 ・ドライイースト 3g ・ぬるま湯 100ml ・打ち粉(ベタつき予防で手やまな板につける粉) 強力粉を適量 ○トッピング ・カレー お玉1杯分 ・ピザ用チーズ 30g ・黒コショウ 適宜 ・オレガノ 適宜 ・ピザストーン 1枚(これがキーアイテム❗️) 作り方 ①ぬるま湯にドライイーストを溶かし、よく混ぜる。 ②大きめのナイロン袋に生地の材料を全て入れ、よくこねる。できれば20〜30分くらい根気強くコネコネ。 ③レンジで40〜45℃で1時間発酵→ガス抜きして丸め直す→また40〜45℃で1時間発酵。これで生地完成❗️ ※発酵は真夏のベランダに放置とか湯船に浮かべるでもアリ。マジでめっちゃ膨らみます。カラスやネコには気をつけて❗️ ④オーブンを250℃(できれば300℃)にして、写真7枚目のピザストーンも一緒に予熱。 ⑤生地を平たく伸ばし、カレーを薄く広げてチーズを散らす。 ⑥予熱完了したらオーブンに入れ、250℃なら12分、300℃なら5〜6分焼く。途中、半分経過したら生地を半回転させ、焼き加減を均一にする。 ⑦焼き上がったらお好みで黒コショウ、オレガノを散らして完成❗️ ピザストーンとは、粘土を高温で焼き上げたものです。金属より保温性が高いので冷めにくく、また遠赤外線の効果でふっくらジューシーに仕上がります。 メーカーによって丸型、角型、取っ手付き等、色々あるので、ご自宅のサイズに合うものを探してみてね❗️ ボナペティ❗️ #カレー #ピザ #ピッツァ #カレーピザ #カレーピッツァ #自家製 #自家製ピザ #ピザストーン #ピザストーンで焼いてみた"

45 likes, 2 comments - rui_ryourikenkyuka on June 21, 2021: "ウチでカレー作る時、ライスはもちろん美味しいですが、たまにはパンもいいですよ。 ...

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参考資料

  • 川上文代著 『イチバン親切なイタリア料理の教科書』 新星出版社 2013年
  • 『るるぶ情報版 イタリア’20』 JTBパブリッシング 2019年
  • 『地球の歩き方 イタリア 2019〜2020年版』 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社 2019年
  • dancyu 2021年 4月号 プレジデント社
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%83%83%E3%83%88
  • https://chigai-allguide.com/%E3%81%8A%E3%81%8B%E3%82%86%E3%81%A8%E9%9B%91%E7%82%8A%E3%81%A8%E3%81%8A%E3%81%98%E3%82%84%E3%81%A8%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%83%83%E3%83%88/#:~:text=%E3%81%8A%E3%81%8B%E3%82%86%E3%81%AF%E3%80%81%E3%81%94%E9%A3%AF%E3%81%A8%E5%90%8C%E3%81%98,%E7%B1%B3%E3%81%8B%E3%82%89%E7%82%8A%E3%81%84%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE%E3%80%82&text=%E9%9B%91%E7%82%8A%E3%81%A8%E3%81%8A%E3%81%98%E3%82%84%E3%81%AE%E9%81%95%E3%81%84,%E9%9B%91%E7%82%8A%E3%80%8D%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%A8%E8%A8%80%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%82
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%95
  • https://oceans-nadia.com/user/10022/article/2450
  • この記事を書いた人

Rui

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