こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。
第17回はイタリアンのコースとその一品目、前菜(アンティパスト)を紹介していこうと思います。
1、レストランの分類
いい機会なので、料理の前にイタリアンレストランの種類をご説明致します。
名前 | 日本で言うと・・・ | メニュー |
---|---|---|
リストランテ | 高級レストラン | 伝統的なコースの店が多い |
トラットリア | 大衆食堂、お食事処 | 簡易コースやアラカルトが多い |
オステリア | 居酒屋 | アラカルト中心、お酒メニュー豊富 |
カフェテリア | 喫茶店 | パニーニ等の軽食、コーヒー系充実、TO可 |
バール | バー | 大人の社交場、ワイン、カクテル等がたくさん |
ピッツェリア | ピッツァ専門店 | 本格石窯ピッツァ+ドリンク |
ジェラテリア | ジェラート専門店 | カップかコーンを選んで→ジェラート+お好みでトッピング |
こんな感じです。
とはいえ、こちらはあくまで大まかな分類です。現在はそれほど明確に区分されているわけではありません。もちろん伝統的なコースを提供している店もありますが、最低限のドレスコードで大丈夫なリストランテ、本格コースをリーズナブルな価格で出しているトラットリア、ランチも営業しているオステリア等々・・・ホントに様々です。
ちなみに、リストランテが一番格上、なんてことはもちろんありません。個人経営の小さなジェラテリアやメニューが2品だけのピッツェリアに長蛇の列が!なんてこともイタリアでは日常茶飯事です。
おそらく、経営者がどこに重きを置いているかで出す看板が異なるのではないか、と思います。「コース料理」を重視するならリストランテ、「老若男女みんなが気兼ねなく楽しめる雰囲気の店」ならトラットリア、「お酒を楽しんでもらいたい」ならオステリア、「一点突破」の専門店ならピッツェリアやジェラテリア、といった風に。
この分類、覚えていて絶対損はないので、この機会に是非!
↓ぼくがイタリアで食べたお店だと・・・
行列はノープロブレムです。日本人はコ◯ケで慣れてますので、ケケケ。
2、んで、コース料理って?
イタリアンの伝統的なコースは、5〜8品のメニューで構成されます。
コース名 | 特徴 | メニュー例 |
---|---|---|
①、食前酒(アペリティーボ) | 酸味や苦味のあるお酒、 スパークリングワイン等 | カンパリ、スプマンテ等 |
②、前菜(アンティパスト) | 塩気、酸味、甘味が強いもの 食欲増進のため | カルパッチョ、ブルスケッタ サラミの盛り合わせ等 |
③、第1の皿(プリモ・ピアット) | 炭水化物系 セコンドへの期待を高めるもの | パスタ、リゾット等 |
④、第2の皿(セコンド・ピアット) | メインディッシュ 肉や魚を用いたもの | アクアパッツァ、サルティンボッカ等 |
⑤、付け合せ(コントルノ) | メインの副菜 野菜が中心 | 季節野菜のグリル、マッシュポテト等 |
⑥、チーズ(フォルマッジォ) | 自分で選ぶ 店によっては省略することも | リコッタ、モッツァレラ等 |
⑦、デザート(ドルチェ) | 甘いデザート、 エスプレッソを合わせることも多い | ティラミス、パンナコッタ等 |
⑧、食後酒(ディジェスティーヴォ) | 甘いお酒が多い 消化促進のため | リモンチェッロ、アマレット等 |
このように、一つ一つにきちんと意味があるのです。お店によっては④と⑤が一緒だったり、⑥を省略することもありますが。
また、トラットリアでの簡易コースの場合は、①or②→ ③→ ④→ ⑦の4品構成ということも多いです。
↓例を挙げますと・・・
オープンテラス席で、雰囲気も素敵なお店でした。イタリアにはこのようなシャレオツなお店がたくさん!
3、前置き長えよ!
はい、すいません。いい加減そろそろ料理にいきたいと思います。
今日は前菜を3品ご紹介致します。定番2品+アレンジ1品です。
- カプレーゼ・・・トマトとモッツァレラの冷サラダ!
- カポナータ・・・揚げ野菜のマリネ!
- イタリアンたたきキュウリ・・・居酒屋のアレをアレンジ!
どれもサッと作れますし、❷と❸は作り置きもできて便利!では早速〜
❶カプレーゼ
材料(2皿分)
- 生トマト 中2~3個
- モッツァレラ 100g
- バシル 適量 (フレッシュバジルなら2〜3枚)
- 塩・コショウ 適量
- オリーブオイル 小さじ1程度
トマトとモッツァレラはできるだけ大きさを揃えてください。バジルはフレッシュ・ドライどちらも可ですが、フレッシュの方が映えはいいです。
作り方
1、大きさを揃えて切ったトマトとモッツァレラを交互に並べる。
2、塩・コショウ、オリーブオイルをかけ、バジルを添える。はい完成!
❷カポナータ
材料(3〜4人分)
- ナス 1本
- 黃パプリカ 1個
- オリーブオイル 大さじ2
- 仕込みトマトソース 100g
野菜はお好みで大丈夫です。セロリ、赤パプリカ、ズッキーニなどが定番です。
作り方
1、フライパンにオリーブオイルとナスを入れ、中火にかける。ナスに油がなじんだらパプリカを入れてサッと炒める。
2、パプリカが少ししんなりしたら火を切り、トマトソースでマリネして完成!
カポナータの便利な点は、温でも冷でもいけることです。作り置きできるし、冷蔵庫から出してすぐ食べられます。
❸イタリアンたたきキュウリ
材料(2人分)
- キュウリ 1本
- 塩(板ずり用) 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- バルサミコ酢 小さじ1/2
- 砂糖 小さじ2
- 塩 少々
- オリーブオイル 小さじ1
- 輪切り唐辛子 4〜5個
- 粉チーズ 小さじ2
酢→バルサミコ酢、ごま油→オリーブオイル、白ごま→粉チーズ と、定番おつまみを伊アレンジ!
作り方
1、板ずりをする。キュウリの両端を切り落とし、まな板に置いて塩(板ずり用)をふり、手のひらでコロコロ転がす。そのまま5分ほど置く。
2、水洗いしてペーパー等で水気を拭き取り、清潔な袋に入れて麺棒や空きビンで軽くたたいて食べやすい大きさに割る。
3、たれを作る。ボウルにしょうゆ、バルサミコ酢、砂糖、塩、オリーブオイルを入れてすり混ぜる。最初はサラサラだが、だんだん白く濁ってトロッとしてくる(「乳化」状態)。この状態で素早く袋に入れる。輪切り唐辛子も入れてよく揉み込んで冷蔵庫で10分ほど寝かせる。器に盛り付け、粉チーズをふって完成!
食材が揃えば、3品合わせて1時間かかりませんよ。イエイ。
4、まとめ
前菜はイタリアンやフレンチでよく見られますが、決まった食材や調理法がないので、最も自由度が高く、最もそのシェフの個性が出るメニューとされています。
でもちょっと敷居が高そう・・・と思ったそちらのあなた!大丈夫です。このようにサササ〜っと作れるものもたくさんあります。是非、自分好みのワイン片手に自分好みのアンティパストを作ってみてください!
では今回はこのへんで、また次回も見てくださいね〜
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参考資料
- 川上文代著 『イチバン親切なイタリア料理の教科書』 新星出版社 2013年
- 『るるぶ情報版 イタリア’20』 JTBパブリッシング 2019年
- 『地球の歩き方 イタリア 2019〜2020年版』 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社 2019年
- https://www.osteria-ciao.com/column/nabarishi-restaurant-course/
- https://www.aedifica.jp/fcblog/2017/12/20/%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%81%AE%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%A7%8B%E6%88%90%E3%81%A8%E4%BB%A3%E8%A1%A8%E7%9A%84%E3%81%AA%E3%83%A1%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC/