こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。
第13回の今回は、アサリの旨味たっぷり、ボンゴレ・ビアンコを紹介していこうと思います。
1、名前はまんまなのね
アサリを使ったパスタ料理と言えば、真っ先に名前が挙がるのがおそらくこのボンゴレ・ビアンコでしょう。日本での認知度も高いですね。この料理名は食材由来で、「ボンゴレ=アサリ等の二枚貝」「ビアンコ=白」をそれぞれ意味します。この場合の「白」とは「トマトを使わないもしくはクリームソース系」を指します。ピッツァでも、お店によっては「ビアンコピッツァ=トマトソースを使わないピッツァ」とメニュー表記している所もあります。
地中海沿岸の街、ナポリで誕生したとされています。やはり海に近い所の海鮮料理はいいですね。
トマトソースをからめたものは「ボンゴレ・ロッソ」と言います。「ロッソ=赤」の意味です。これも美味しいですよ。さらに、ジェノヴェーゼをからめた緑色の「ボンゴレ・ヴェルデ」、イカスミ仕立ての「ボンゴレ・ネロ」という料理もあります。
けっこうバリエーション豊富ね!すごい!
2、「砂抜き」って結局何なん?
生きている活アサリや活ハマグリ等を調理する際、避けては通れない下処理、それが「砂抜き」です。最近は砂抜き済のもの、加熱調理済のもの等、色々便利な商品もありますが、このテクニックを覚えていて損はありませんよ!潮干狩りとか行った後でヒーローになれますぜ。ケケケ。
アサリは海の中で呼吸する時、砂も一緒に飲み込みます。この砂が体内に残ったまま調理すると、あの「ガリッ」としたよろしくない食感になってしまうわけです。
ではどうすればこの砂を取り除けるのか?
まずは3%の塩水を用意します。水1Lなら塩30gですね、これは海水と同じ塩分濃度です。この塩水にアサリを漬け、そのまま2〜3時間ほど放置します。その間にアサリが呼吸のために塩水を吸い込みます。その後ザルで水を切り流水で洗って、またそのまま放置します。水には漬けません、水を切った状態で放置です。そうすると今度は吸い込んだ塩水を吐き出します。この時、体内に残った砂も一緒に吐き出してくれます。これで砂抜き完了です!
まとめると
- 濃度3%の塩水にアサリを漬ける。そのまま2〜3時間放置。
- ザルで塩水を切り、流水で洗ってそのまま放置。アサリに塩水を吐き出させる。
こんな感じです。どうしても時間がかかりますが、美味しいものを食べるには忍耐が必要な時もあります。ファイト
また、砂抜き後に保存する際は3%の塩水に漬けて、かつ必ずプラスチック製の容器を使って冷蔵保存してください。金属製は熱伝導率が高すぎて冷たくなりすぎるので、アサリが凍死してしまいます。これは必ず遵守してくださいね。2〜3日は保つと思いますが、なにせ傷みやすい食材なのでなるべく早くお召し上がりください。甲殻類はあたるとヤバいですから。お腹がもう「おっふ・・・」なことになっちゃいますから。
3、要はアサリの酒蒸しだ!
では今回も早速作ってみましょう。アサリだけでは少々さみしいので、生のトマトも加えてみました。ビアンコと呼べるかはちょっと微妙ですが、最近はこういうのもナシよりのアリみたいです。
材料(1人分)
- パスタ 1束分
- オリーブオイル 大さじ2
- ニンニク 1片
- アサリ 12〜16個(煮汁が使えるものならそれも使う)
- 白ワイン 大さじ1
- 唐辛子 1本
- パセリ 小さじ1/2
- 塩 2g
- プチトマト 4個(大きなトマトなら1/2個)
- オリーブオイル(トッピング用) 適宜
- パセリ(トッピング用) 適宜
・・・ちょ、おま・・・↑であんだけ言っといてパックのアサリなんか〜いって?
・・・い、いいじゃないすか、早いし安いし便利やし・・・だって生のアサリ高いもん・・・
さ、さて、早速調理といきましょう!
作り方
1、ニンニクはみじん切り、プチトマトは半分に(大トマトは一口サイズに)カット、唐辛子は種を取り除く。
2、フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ中火にかけ、香りが出てきたらアサリ、唐辛子、白ワインを入れすぐ蓋をする。火は中〜弱火、焦らずじっくりと貝の旨味を引き出します。
3、アサリが全部開いたら火を切り、アサリのパックに残った煮汁、トマト、パセリを入れ、軽くひと混ぜする。
4、麺が茹で上がったらフライパンを点火し、塩を入れよく混ぜたらすぐ麺をからめる。
5、素早く器に盛り付けて、お好みで追いオリーブ、追いパセリ等をトッピングして完成!
まとめ
第3回でも触れましたが、ボンゴレ・ビアンコはペペロンチーノの応用なので、基本ができれば問題ありません。もちろんロッソやヴェルデも大丈夫です。これらもまた次回以降作る予定です。お楽しみに。
貝は日本でも古くから食用とされてきましたね。それこそ「貝塚」なんてものが残っているくらいですし。はるか海の向こう側でも同じものを工夫して食べていた・・・歴史ですね、ロマンですね!
さて、では今回はこのへんで。また次回も見てくださいね〜。
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料理をどんどんアップしていきます。
参考資料
- 川上文代著 『イチバン親切なイタリア料理の教科書』 新星出版社 2013年
- 『るるぶ情報版 イタリア’20』 JTBパブリッシング 2019年
- 『地球の歩き方 イタリア 2019〜2020年版』 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社 2019年
- dancyu 2021年 4月号 プレジデント社
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%83%B3%E3%82%B4%E3%83%AC
- https://chisou-media.jp/posts/3234
- https://sugucchi.asia/archives/5920
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%83%AA