極める!イタリアン

極める! イタリアン歴史街道|アクアパッツァの歴史

こんにちは!歴史学科考古学専攻卒・地中海沿岸の歴史大好きな料理研究家・Ruiです。
料理の持つ背景や歴史を知れば、料理が3倍面白くなる!
てことで、ぼくの大好きなパスタを中心に、歴史的な背景や成り立ちを調べていくブログを始めます。

長く更新遅れてすみませんでした。少々バタバタしていまして。
これからまた再開しますので、どうぞよろしくお願いします。

第31回の今回は、南イタリア・ナポリの伝統料理、アクアパッツァを紹介していこうと思います。

1、起源はまかない飯❓

アクアパッツァという料理をご存知でしょうか?南イタリアはナポリの郷土料理で、白身魚一尾丸々をアサリやムール貝、トマト、オリーブなどと一緒に煮込むというシンプルな料理です。ざっくり言うと「ナポリ風白身魚の煮付け」でしょうか。

始まりは、ナポリの漁師たちが売れ残った魚で作ったスープであるとされています。少量の白ワインと海水、オリーブ、ニンニク、イタリアンパセリなどはよく使われていました。

ちなみに最初期のアクアパッツァにはトマトが入ってなかったそうです。トマトの回でも触れましたが、トマトが食用と認知されたのは18世紀頃なので納得ですね。

2、出汁を使わない❓

そう、そこがこの料理の面白いところ。アクアパッツァは出汁を使わず、調味料も最低限。具材も調理法もシンプル、実にシンプルな料理なのです❗素材本来の味を活かす、イタリアンを象徴するような料理ですね。

アクアパッツァはイタリア語で「びっくり水」という意味で、「出汁を使わず水で煮込むだけ、なのに驚天のうまさ❗」ということだそうです。というのも、アクアパッツァはメインの白身魚はもちろん、アサリやムール貝、トマトなどから充分な旨味が出せるため、素材のみでもしっかり味が作れるのです。

別の説では、「漁師が船の上でこの料理を作るとき、船の揺れで鍋が暴れる様子」や「調理中に水が油にはねる様子」などが由来と考えられています。

3、魚料理って大変❓

さあ、ではでは今回も早速〜

でも魚料理って難しそう…❓
大丈夫です❗いくつかコツを押さえればけっこう簡単です。

本来のアクアパッツァは魚一尾丸々ですが、今回は手に入りやすい切り身で作りましょう。
先入観を捨てて、レッツクッキン

魚は旬のものを使ってね。今回はタラ。

材料(2人前)

  • 白身魚切り身   2切れ
  • 塩        少々
  • アサリ(砂抜き)  150g
  • エビ       6尾
  • 塩        少々
  • 酒・片栗粉    各大さじ1
  • オリーブオイル  大さじ1
  • ニンニク     1片
  • プチトマト    6〜8個
  • 白ワイン     100ml
  • 塩        少々
  • レモン      輪切り2〜3枚
  • イタリアンパセリ 適量

作り方

1、魚に塩少々を振り5分ほど置いておく。味付けではなく臭み消しのため。出てきた水分はペーパーで拭き取る。アサリは流水でこすり洗い。

2、エビは背ワタをとって塩・酒・片栗粉でよく揉み、水洗いしてペーパーで水気を拭き取る。こうすると臭みと汚れが取れる。

魚介は特に臭みが強い食材なので、
この一手間がとても大事❗

3、ニンニクはみじん切り、プチトマトはヘタを取って洗う。

4、フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ中火にかけ、香りが出たら魚を皮目から焼く。
  ※必ず油が充分熱くなってから入れる。熱い油に入れることで魚表面が凝固して、煮崩れが防げる。

入れるタイミングが大切

5、魚が両面焼き目がついたらエビを入れる。エビも両面赤くなったらアサリを入れ、白ワインを回し入れ蓋をする。弱火で2〜3分ほど酒蒸しにする。

エビは焼きすぎると硬くなるのでサッと
酒蒸しは弱火で❗
開いた〜

6、アサリが開いたらトマトを入れ、少しクタッとするまで2〜3分煮込む。塩で味を整える。

7、器に盛り付け、イタリアンパセリを振り、お好みでレモンを添えて完成❗

圧倒的オシャンティ❗

フライパンに入れるタイミング、加熱時間などをしっかりきっちりすれば、魚料理は難しくありません❗
イエイ❗

4、アレンジレシピ

アレンジでパスタにしてみました。なぜって❓「パスタは丼」だからさ(どやっ)。

  • 上記のアクアパッツァ 1人前
  • パスタ 120g
  • 塩   2g

1、パスタ茹でる
2、魚を食べやすい大きさにほぐし、茹で上がったパスタと塩を加え混ぜ、オシャレに盛り付け
3、完・成❗

んん〜、オシャレンティーノ❗

5、まとめ

材料を揃えれば30分でオシャレなイタリアンの出来上がり❗
旬の素材で色んな味が楽しめる料理ですね。春は桜鯛や鰆やハマグリ、夏はアジやサバなどの青魚でも作れそうです。

みなさんも是非、お好みの素材でアクアパッツァを作ってみてください。

では今回はこのへんで、また次回も見てくださいね〜

6、インフォメーション

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料理をどんどんアップしていきます。

参考資料

  • 川上文代著 『イチバン親切なイタリア料理の教科書』 新星出版社 2013年
  • 『るるぶ情報版 イタリア’20』 JTBパブリッシング 2019年
  • 『地球の歩き方 イタリア 2019〜2020年版』 株式会社ダイヤモンド・ビッグ社 2019年
  • https://macaro-ni.jp/46270
  • https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%82%A2%E3%83%91%E3%83%83%E3%83%84%E3%82%A2

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